待つんじゃない、動くんだ

ピアノを弾けるようになりたい。

ずっと抱えている夢です。

異動して、休みが安定するようになったら。余裕ができたら。

以前はそんな風に考えていました。

けれど、「コロナ」といういつ終息するかもわからない、いまだに警戒が必要な病が流行るようになってから、その考えは少しずつ変化してきました。

人生は待ってくれない。

そう思ってしまったら、こんなところで指をくわえているのが馬鹿らしく思えてきました。

そうだ、いっそこちらから動こう。

動く者にしか、このチャンスは向いてこないのかもしれない。

そう思えば、仕事の状況や季節を待つなんてことはできなくて、こんな暑い時期に不動産屋に行き、部屋を探しました。

電子ピアノを置ける広さの部屋。ヘッドフォンをつけていれば大丈夫、という不動産屋の担当の方の言葉を信じて。

今は荷物をまとめたり、片づけたりとばたばたしています。

けれど、楽しいです。

ピアノを迎えたら何を弾いてみようか。教室はどうしようか。

台所には、お花を飾る余裕ができそう。

せっかくお風呂とトイレが別々になるのなら、なにかおしゃれな入浴剤を取り入れてみたい。

そんな空想が広がります。

夢は夢のままにしたくない。

ちょっとばかり、そんなことを考えています。

好きなことを後回しにしないで、ちゃんと自分の生活を送るのだ。